「ざくっと聞きたいんですけど、どうやったら家裁よくなるのか、教えてくださいよ」
総務課長の福永さんに向けて今回はこう切り出した。
12時から家裁前で恒例の宣伝活動をした後、6人で家裁総務課に今回は公開質問状を届けに行った。
東京家裁は親子ネット時代に3回来たはずなので、今回は4回目になるのだけれど、総務課長はこれまで岡下さんだった。今年の春異動したらしく、今回はさいたま家裁にこれまでいた福永さんが東京家裁の総務課長になっていた。課長補佐は竹村さん。
さいたま家裁では親子ネットとKさん事件の会で2回福永さんと話しているので、今回は3回目。すでに顔なじみである。
「いつも会が違っていてすいません」と言いつつ、昨日できたばかりのリーフレットと29日の発足集会のチラシ(裏面に朝日タウンズの記事が載っているもの)を福永さんに挨拶代わりにわたす。
毎回申し入れに行っても、1年間なんら変化もないし、まともな回答も来ないので、今回は文書での回答を求めるという1点を獲得目標にして、公開質問状という形式をとった。
「聞き置く」というだけのいつもの対応をいかに突き崩すかというのが課題なわけだけれど、ちょっと家裁内部のことをいろいろ聞きたくて、あれこれ聞き出そうとしたのだけれど、福永さんはあいまいにこたえるだけできちんと答えない。
「なんか文書で回答しちゃいけないなんて決まりがあるんですか。内規でもあるんだったら見せてくださいよ」
なんて食い下がったわけだけれど、答えないということはつまりないということだ。
「ぼくらも家裁に文句言うためだけにきてるわけじゃなくて、家裁をよくしていきたいと思ってきてるんですよ。よくなってもらわなきゃぼくらが困る」
「でも裁判官は独立していますし、個々のケースに応じて決定も違うと思います。それに不服があれば三審制ですから」
「あのね、裁判官は独立しているのは知ってますけど、同じ法律なのに、何で年に3回写真送付だけだったり、あるいは毎週会えるなんて決定が出たり、こんなに違うんですか。賭け事しに家裁に来ているわけじゃないんですよ。
裁判官だって、時代に応じて決定は変わってきているし、世論を受けて決定を変えてきているわけでしょう。だったら、実務のあなたたちが私たちの声を現場に伝える必要があるでしょう。わざわざ声を届けているんだから。
それで現場の人たちが私たちの意見についてどういう意見を持ったかというのを教えてくださいよ。そうじゃないと、変わらないでしょう。それがあなたたちの事務方の仕事じゃないんですか」
30分間、同じことをねばったから、「回答しません」とは福永さんも答えなかった。
「回答できないならそう書いて送ってください。それもHPで公開しますから」
と念を押して、会談を終えた。この人、自分の意見を言わないからほんとやりにくい。
それでも最後にアメリカ人のSさんが、福永さんにテレビ番組のことで注文をつけたときは、なぜかぼくに目で助け舟を求めてきたわけだけど、見なかったことにする。
「なんでこんなに秘密ばっかりなんでしょうかねえ」
いっしょに行ったHさんがぼやいていた。
公開質問状は、全家裁に送る予定です。どういう答えが返ってくるのかな。
公開質問状